2015/2/3 レスキュー報告 (Byたけ)

クラブの掲示板に、
北海道の方からHELPの書き込みがあったので
お助けに出動しました。その模様をお伝えします。

事の発端は。。。

2/2の昼に、HELPの書き込みがありました。

購入したスバルを、群馬から自宅の北海道へ陸送中、
中継地の品川フェリーターミナルでの回送時に、
「エンジンが掛からずキャブからガソリン漏れが発生した」
と、新オーナーさんに連絡が入ったそうです。

そのためフェリーには積めず、お不動さん扱いになってしまった
とのことでした。(T_T)

そのスバルは品川にあるとのこと。

遠い北海道で待つ新オーナーさんは、さぞや
不安でさびしい思いをしてることと思いました。

何か、助けてあげられることは無いかなと、
オーナーさんにアポを取り、打ち合わせました。

フェリーや積載車への積み替えのために、
自走ができる状態に、最低限の応急処置を
お手伝いする事にしました。
持参する資材・器材はこのぐらいかな、、、

もちろん、これ以上の物が必要になる場合は、
プロを呼ぶか、不動車扱いでの回送を再手配
してもらうことに。

持ち物は、
愛用の赤い工具箱、充電器・電工ドラム
ブースターケーブル、ブレーキクリーナーに
ラスペネ(潤滑剤)
消耗品は、
新品のプラグ、フューエルホース、バンド

あと一つ、
まさかの時のために謎の段ボール箱も準備。
レポートの最後の方に登場します。
神奈川県・某所にある秘密基地から、、、
サンダ〜バード〜♪ を口ずさみながら
サンバーに資材・機材を積んだら
レスキューに出動します。

私は、ジェットモグラも好きですが、腹に
いっぱい役立つアイテムを積める2号が
一番好きです。
秘密基地からフェリー乗り場までは1時間弱。
対岸にはフジテレビのビルが見えました。

つい先日、ニューイヤーミーティングのあった
お台場が近いんですね。
レインボーブリッジのすぐ手前の埠頭に
フェリーターミナルはありました。
いよいよ、ご対面の時が。

大きなトレーラーだらけで、ドキドキしました。
あっ。いました!
スバルどうしのご対面です。
1968年式ですかね。とても綺麗です。
あっ!「バッテリー上がり」のフダが。

まずは現状確認とトラブルシューティング。

キースイッチを入れると、インジケーターランプ
点きますが、セルはウンともスンとも言わず。
ホーンも鳴りませんでした。
後ろにまわって、
できるところから、点検してみましょう。
エンジンルームの点検です。

エアクリーナーと、キャブをつなぐ蛇腹(ゴム製)
のエルボーが付いていませんでした。

その他は、「あるべき物」があるべき場所に
ちゃんとついていました。

とてもピシッとした車です。
確かに、セルモーターの上にガソリンがこぼれ
た痕跡があります。
キャブソーサー(キャブレター下の受け皿)は
ちゃんとついていますが、、、

フューエルラインは、固化が進んではいました
が、漏れている箇所はありませんでした。
次に、プラグチェック。
オイルべっとりと、ガソリンで湿っていました。

一生懸命エンジンをかけようとして、カブって
しまったと思われます。

今後の乗り方によっては、番手を見直しても
良いでしょうね。
普通の、良く見る光景です。
左:旧
右:新品

こちらのプラグに替えます。
ガソリン残量が、ほぼ空でした。

持参の携行缶から足しました。

持ち合わせは3Lしかありませんでしたが、
フェーリー積みと、ローダー積み替えの自走
程度なら、北海道まで行けるかな?
普通の、よく見る光景です。

エンジンが掛かるには、
1.良い点火
2.良い燃料(混合気)
3.良い圧縮 と言われています。

昨日まで走ってた車という事で、圧縮までは
見ていませんが、燃料入れて、プラグを新品に
すれば、まず掛かるハズです。
こちらも、普通の光景です。

レスキュー車からケーブルでジャンプして、、、
繰り返しますが、よくある光景ですよね(笑)

これだけの処置で、いともあっさり
エンジンが息を吹き返しました!

大したことはしていませんが、やっぱり
嬉しいです(^^)
駐車場内を試走し、何事も問題無し。
もうすぐお別れです。
本当に、綺麗なセダンでした。
蛇腹は、車内から発見したので、正規の状態に
取り付けました。
フェリー会社さんに心配かけぬよう、ガソリンの
痕跡をクリーニングしました。
手入れ中にも、エンジンを掛けて発電させていたのですが、

満充電までの時間がなかったので、自分の
サンバーのバッテリーと交換しちゃいました。

左:旧 12.1V
右:新 12.6V

私のは、家に帰ったら充電するとしましょう。
よくある光景です。

バッテリーを交換したら、最後に一通りの
チェックをしてお別れです。

自分の車ではないので、慎重に作業した分、
掛かった時間はここまで、2時間弱でした。

とても暖かい日でした。
さあ、ここで大どんでん返し!

謎の段ボール箱が必要な事態が発生!
エンジン停止後、
キャブからのオーバーフローが止まりません。

よーく駐車していたアスファルトを見ると、
車体下におっきな「お漏らし跡」があることに
後から気づきました。(失敗)

そのせいで、ガソリンが空だったようです。

秘密兵器を取り出しました。
予備のキャブを持って行っていたのです。
皆さんも、よくある光景ですよね(笑)

キャブからのオーバーフローならば、
1.ニードルバルブ
2.フロート
いずれかに原因があるかと思います。

点検したところ、ニードルバルブに摩耗や
ゴミ等は無く、動作もスムーズです。しかし、
真鍮製のフロートを振ると「ちゃぷちゃぷ」と
音がしていました。

まぁ、想定の範囲内でした(^^)
太陽がだいぶ低くなってきたので、慌てて
手持ちのキャブからフロートを取り出し、交換
してあげました。
その間の作業写真はありませんが、
お察しください。涼しくなってきてしまいました。

オーバーフローを修理し、最後に総点検を
しました。

いよいよ、本当のお別れです。
北海道まで、無事にたどり着いて
下さいね。

運送会社さん向けに、車内に貼紙をしました。
実はこれ、旧車を回送頼む場合のコツです。

その個体のクセなどを書いておくと良いと
思います。
運転席のドアが、閉まり切らない状態でした。
ドア・ストライカープレートという部品を、2mm位
下げて調整しました。(当たってますね)

これで、ちゃんと鍵もかかるようになりました。
最後に、作業着(ドカジャン)を脱いで、
勝手に記念撮影。
この後、天候にも恵まれて、
2/7に無事に新オーナーさんの元に届いたと、
連絡をいただきました。

ご自分でもメンテナンスのできる方のようで、
これから、とてもHAPPYなスバルライフを
過ごせると良いですね〜♪

公道を走る前には、しっかりと整備をしてから
ナンバーを取っていただくよう、お伝えしました。

私もスバルで、北海道を走ってみたいな〜。


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